外壁塗装に使用するペンキの種類にはどんなものがあるの？それぞれの特徴を解説いたします。

アクリル塗料というものは、主成分にアクリルを使用してできている塗料です。たくさんある塗料の中でも古くから製造されている種類です。発色がよく艶のある仕上がりを実現できるアクリル塗料ですが、耐久年数がとても短く、近年ですともっと高耐久＋高性能の塗料がたくさん出てきたことにより、外壁塗装においてアクリル塗料を使用するケースは少なくなってきました。扱いやすく安価な塗料の為、ホームセンターで取り扱っていることからＤＩＹで使用されることが多いアクリル塗料です。

ウレタン塗料というものは、主成分にウレタンを使用してできている塗料です。他の塗料にない特徴としては塗る材質を選ばないといった点。木造や鉄骨造はもちろん、樹脂にも銅にも幅広く使用することができます。費用も安く高級感のある仕上がりになることからメリットな点も多いですが、耐久年数が短めであり、長期的に見たときにコストパフォーマンスが悪い点が挙げられます。なんの指定もなければ外壁塗装全体でウレタン塗料を使用するというよりは部分的に使用することが多いです。

近年一番外壁塗装で使用される頻度の高い塗料です。シリコン樹脂を混ぜられて作られた塗料で、総合的にコストパフォーマンスが高い塗料といえます。高すぎない価格から、持ち合わせている塗料の性能が幅広く、それぞれ高い機能であることから人気に拍車をかけました。汚れに強く光沢もある仕上がりになり、外壁塗装でしっかりと効力を発揮することができます。お客様から塗料についてのご要望が特にない場合の多くはこのシリコン塗料を使用するケースが多いです。

塗装を劣化させる因子であるもののことを『ラジカル』といいます。それらを制御する機能を持たせた塗料をラジカル塗料といいます。この塗料が出てきたタイミングが最近であることから、まだ実際にラジカル塗料を施工で使用できる外壁塗装業者が少ないこともあるのですが、劣化を防ぐ性能を持ち合わせているため耐久年数が長いことが特徴です。何年も先にはシリコン塗料をもしのぐ件数の実績を誇る可能性を秘めた塗料です。

フッ化カルシウムを主成分に作られたフッ素塗料。シリコン塗料やウレタン塗料と比べると価格が高めではあるものの、そのかわりに高性能を持ち合わせた塗料であることから注目の高い塗料です。耐久年数が長く他の高耐久の塗料と比べてまだ手の届きやすい価格であることから、定期的にメンテナンスを行うことでそこに住んでいる方々への影響が出てしまいやすい集合住宅やアパート・マンションなどの外壁塗装に使用されることが多く、ビルなど公共施設にも幅広く使用されております。

ラッカー塗料、ラックカイガラムシという昆虫が分泌する物を使用していることからラッカー塗料という由来になっております。トルエンやアセトンなどといった揮発性の高い溶媒にアクリル樹脂やニトロセルロースを溶かし、揮発性を利用し乾燥させる揮発性塗料です。目的の場所へポイントとしてカラーつけを行う際に多く使用されます。乾燥が早く光沢のある仕上がりになる点がメリットですが、日の光に弱いため外壁塗装や屋根塗装時に使用することはほとんどありません。お手軽に使用できることからＤＩＹなどで使用されることの多い塗料だと言えます。

ポリエステル塗料とは、他の樹脂製塗料とは違い無溶剤であることから常温で揮発する物質がほとんどない為その箇所に厚塗りを行うことが可能です。耐水性や耐摩擦がメリットとなり光沢のある仕上がりを実現します。厚みができる塗料であることから柔軟性や密着性に少し劣る点があります。製造している塗料メーカーもまだまだ少ないことから外壁塗装などで使用することは少ないでしょう。

ナノテクノロジー塗料とは、その名前についている通りでナノテクノロジーを活用した塗料です。原子や分子の単位を表すナノ。医療やエネルギーなどの分野でも活用されています。それを塗装業界に活用した手法がこのナノテクノロジー塗料です。主成分の樹脂をナノレベルまで小さくすることで得られるメリットがたくさんあります。汚れに強く色褪せにも強いこの塗料。速乾性もありカビや藻にも強い耐候性があります。耐久年数は10年～15年程度となるのですが、性能がいいため価格が高いことがデメリットといえるでしょう。

無機塗料とは、炭素を含まない無機物を使用して製造されている塗料のことです。無機物とはガラスや石などといった燃えないものを指し、紫外線にも半永久的な耐候性をもつことが特徴です。無機物を含んだ無機塗料はこの性能をうまく生かし高い耐候性を有します。半永久的な耐久年数を誇る無機塗料は20～25年以上もつと言われていますが、その分塗料の費用が一番高いです。一般的なシリコン塗料と比べた際、約2倍の値段がするということを理解しましょう。