ブロック塀の塗装はデメリットはある？

ブロック塀をキレイにしようと考え塗装を行った場合、ブロック塀の内部に溜まっている水分が蒸発しにくくなってしまいます。そもそもブロック塀は、コンクリートでできたブロックを積み上げている形状で、雨などによる水分が吸収された場合、コンクリートに空いている無数の細かい穴から排出される仕組みです。こういった構造になっているブロック塀に塗装を行ってしまう事で内部に浸透してしまった水分を排出する事ができず、塗装自体が剥がれてきてしまったり、塗膜がぷくっと膨らむ「ふくれ」が生じてしまう可能性を高めます。

ブロック塀に塗装を行う場合、しっかりとした知識を持って施工を施さない限り、想定される耐用年数よりも随分早く劣化を進めてしまう可能性を高めます。ひび割れがあるからとその部分を覆い隠すように塗装を行ってしまった場合、ひび割れ自体の根本的な修繕は行えていない為、塗装内部でブロック塀のひび割れが進行していきます。また、ブロック塀に塗る塗料によって相性が悪く想定以上の負担をブロック塀に与えてしまう事になります。ブロック塀は一般的に30年程度の耐久年数が想定されておりますが、塗装を行う事で劣化の速度を速めてしまう可能性がある事を十分理解しましょう。

ブロック塀が汚れていると、ぱっと受ける印象は「古びているな」といったようなマイナスイメージが多くつくと思います。その為の手段として手っ取り早く塗装をしてしまうという方法が思いつくのではないでしょうか。もちろんブロック塀を塗装してしまえば見た目はキレイになりますが、ブロック塀への塗装で起こりえる注意点などをしっかりと理解した上で施工を行うことをおススメします。塗装をするだけでは見た目以外の劣化を修繕したことにはなりません。塗装内部で見えない劣化が進んでいるかも知れない事を理解しましょう。

ブロック塀を建てた後長らく時間が経過しているのであれば、そのブロック塀に必要なのは見た目を補う塗装ではなく、修繕メインのメンテナンスの可能性はないですか？ブロック塀はコンクリートでできている為殆どお手入れは必要ないとされています。ですが日々雨風や紫外線といったあらゆる影響を受けている為劣化が蓄積されています。しっかり見て見ると、ひび割れやブロックに欠けがあったりはしませんか？その場合はブロック塀塗装よりも修繕を検討しましょう。

ブロック塀にコケやカビがついてしまっている状態であれば、これらは一般的なお掃除で取り除く事ができるので安心してください。水をかけながら汚れの箇所をごしごしとこすり落として行けば大丈夫です。こういったお掃除を行う際に以下のような劣化を発見した場合は適宜メンテナンスを依頼しましょう。

ブロック塀にひび割れができたらメンテナンスのサインです。ひび割れが浅い場合、ホームセンターなどで販売しているひび割れ補修パテなどを使用しご自身で直すこともできますが、すでにひび割れが深い場合や長い場合は専門業者に修理依頼を行った方が安心でしょう。ひび割れを見つけたらくれぐれも放っておくということだけはしないようにして下さい。放置してしまうことで劣化はさらに進んでしまいます。

ブロック塀の内部には鉄骨が張り巡らされています。その鉄骨が出てきてしまったらすぐに専門業者へ修繕依頼を行いましょう。この状態で放っておくことで、地震や少しの力でブロック塀ごと崩れてしまう可能性があります。鉄骨がサビてきてしまっている場合も同様に劣化の進行具合が激しいということですのですぐに依頼を行いましょう。

ブロック塀の汚れが気になり塗装を考えている場合、まずは高圧洗浄で汚れ自体を落としてみませんか？高圧洗浄であれば水を充てるだけでその威力からブロック塀についてしまっている汚れをキレイに洗浄してくれます。高圧洗浄がない場合では、ホースやシャワーから水をかけ、ブラシなどでこすっていく方法もあります。時間はかかりますが、汚れが落ちるだけでもブロック塀への印象が変わりますよ。まずはブロック塀全体を洗浄してから塗装するかどうかを決めてみてはいかがでしょうか。

様々なデメリットを理解した上でどうしてもブロック塀に塗装を行おうと考える場合は、その選ぶ塗料に注意しましょう。塗料の種類の中に「弾性塗料」というものがありますが、この塗料はブロック塀塗装において不向きなため避けるようにしてください。弾性塗料を使用する事でブロック塀に塗装後、ふくれという現象が起こってしまう可能性があり、塗装する前よりも見栄えを悪くしてしまう危険性があります。様々な塗料がホームセンターなどで手に入れられる時代です。塗料選びでなあやんでしまいそうな方は塗装業者へ依頼をおススメいたします。

お家のブロック塀の見栄えが気になってくる方へ、塗装を行うよりも先にメンテナンスをオススメ致します。塗装を塗ってごまかして終わり！ではなく、今のブロック塀を洗浄する事で印象を確認してみましょう。ひび割れや欠けなどによる見栄えを修繕したい場合は塗装してごまかすのではなく、専門業者で修繕を依頼しましょう。ブロック塀は元々お家を事故や泥棒から守るという理由で建てられている事が多いのですから、劣化を見落とし、ブロック塀が原因でトラブルに発展してしまっては本末転倒です。汚れやヒビ割れによるブロック塀塗装を検討した今がタイミング！ぜひ一度洗浄から進めてみてはいかがでしょうか？